正解のない問題を解くための力

正解のない問題を解く力=「概念化力」を育んでいく上でのサプリメント的なブログです

概念化力を身に付けるには、意識して、頭の中で粘土をこねる感覚を磨こう

概念化の手法に関しては、これまでも何度となく説明してきましたが、これらをすべてマスターしなければならないとなると、それだけであきらめてしまう人もいるはずです。

そこで今回は、これまでの話をいったん忘れ、イメージ的に伝えることにチャレンジします。論理的に理解したいという皆さんには、このチャレンジはきっと受け入れ難いはずです。その際は、どうぞ読み飛ばしてください。

なんせ、体系立てられた方法論とは対極に位置する話ですので。

 

私はこの感覚を「粘土をこねるような」と表現します。

そして、こねてでき上がったものを「モデル」と呼びます。これまで「概念モデル」と説明してきたものがこれにあたります。

 

以前に「何を検討すべきかを検討する」ことの大切さを説明しましたが、これが「粘土をこねる」とつながっています。何を検討すべきかを検討するとは、こねてでき上った粘土をさまざまな角度から眺め、どこがイメージに合わないのかを見つけ出す作業のことです。そして、イメージと合わない箇所が見つかったなら、つまり検討すべき箇所が見つかったなら、そこをイメージに合うまでこね続けます。検討し続けるわけです。

イメージに合わない箇所が多ければ多いほどこねる作業は大変になりますが、この積み重ねによって、粘土は自分のイメージに近づきます。

 

「自分の粘土のどこがイメージに合わないのか、常にそこに関心を持つ」

 

これこそが大切です。考える場所は問いません。私は、電車の中でも、お風呂の中でも、会議の最中でも、どこでも粘土をこねることができます。その分、ヒントやキーワードに巡り合う機会は確実に増えます。

 

議論の最中、私は自分の中のモデルといつも対話しています。

 

「相手は、私のモデルのどこについて語っているのか」

「この情報は、私のモデルに欠けているのではないか」

「この部分の論理構造を理解してもらえていないから、相手は反発しているのではないか」

「議論は、モデルの一部に偏り過ぎてはいないか」

 

こんなことを考えながら、私は自分のモデルを成長させ、成熟させていきます。

粘土をこねている間、頭の中には3つの基本形、すなわちツリー型、マトリックス型、フロー型に切り出されたモデルの一部がフラッシュバックされます。しかし、それらは決して具体的なわけではありません。あくまで中心は「イメージ」の世界の中にあるのです。

 

興味のある方は、ぜひ、「粘土をこねる感覚」にチャレンジしてみてください。

大切なのは、いつも頭の中にモデルが存在していて、無意識のうちにズームインしたりズームアウトしたり、くるくる回ったり、分解したり結合したりしている、そんな感覚です。この感覚が身に付くまでは、意識的に、このようなチャレンジを続けるしかありません。

 

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