正解のない問題を解くための力

正解のない問題を解く力=「概念化力」を育んでいく上でのサプリメント的なブログです

合意形成

定着を期待するなら、プロセスよりもサイクルを意識しよう

業務改革には「プロセス」の議論は欠かせません。 これは、プロジェクトマネジメントプロセスの改革に取り組んでいたときの話です。 お客様が書き上げたのは、緻密なマネジメントプロセスの山でした。パワーポイントのスライド上に表現されたプロセスマップ…

「まずは絵にしろ」と言われたとき、あなたはどんな絵を描きますか?

「まずは分かりやすい絵にしてくれないか」 これは上司が部下に対してよく口にするセリフです。 ビジネスでスピード感が重視されるに連れ、現場では長い文章は敬遠されるようになり、ひと目でわかる「絵」が求められるようになりました。Microsoft PowerPoin…

[実行計画のデキ] 障壁を想定しその対処方法を盛り込んでいない計画は、実行計画とは言えない

以前に、概念化の成果物として「実行計画」の大切さを取り上げました。 実行計画では、概念化のアウトプットをヒントに、これからの活動を目標につなぎ込むための具体的な検討が行われます。 実行計画には以下のような効果が求められます。 無駄を避けて行動…

共感のためのポイント2 共感のストーリーを組み立てるためのテクニック

共感は、相手を理解することから始まります。 相手を理解する際のコツに関しては、以前に「6つの視点」を取り上げてすでに説明しました。6つの視点それぞれにどのような働きかけが効果的なのかを整理して締めくくりましたが、まずは、その内容を復習すること…

不用意な組織づくりは組織間に「壁」をつくる 最終的に大切なのは、縄張りを越えて考え行動する人材だ

戦略をいかにして実行に移すかを考える過程で、組織内外に必要な機能や機能間の依存関係が浮かび上がってきます。これらの機能を実現するには、組織体制や制度・ルールの見直しが欠かせません。 つまり、まずは戦略を実行に移すための機能を明らかにし、次に…

概念化力を身に付けるには、意識して、頭の中で粘土をこねる感覚を磨こう

概念化の手法に関しては、これまでも何度となく説明してきましたが、これらをすべてマスターしなければならないとなると、それだけであきらめてしまう人もいるはずです。 そこで今回は、これまでの話をいったん忘れ、イメージ的に伝えることにチャレンジしま…

共感のためのポイント(1) 相手を理解するための6つの視点

ビジネスの現場では、どれだけ仲間を増やすことができたか、どれだけ多くの人に当事者意識を芽生えさせることができたかが大事です。 そのためには共感力が欠かせません。最終的には共感力が勝敗を左右した、そんなシーンを私は何度も見てきましたし、体験も…

シンプルな名前を付けたとき、人の動きが変わった

私がコンサルティングで心がけることは「シンプルさ」です。シンプルでなければ、人の心に残りません。そして、心に残らないことは、実行には移されないのです。 また、お客様に共感してもらうために、重要な概念には名前を付けるようにしています。一言で表…

エキサイティングなアイディアは共感の後に生まれる

大きな仕事を成し遂げるには、ステークホルダーとの合意形成が不可欠です。 そのためには「共感」が必要であり、共感とは「自分が創り上げた概念を相手の中に移植する作業」であることは、以前にお話しました。 共感できれば、その相手と同じ土俵で話ができ…

構造化手法を整理する(2)本質を見抜くための手法を整理する

正解のない問題を解くには、本質を見抜く必要があります。そしてこれまで、本質を見抜くために必要となる、以下のような概念化の手法を紹介してきました。 [これまでに紹介してきた概念化の手法] キーワードを洗い出す 概念モデルを組み立てる 概念モデル…

現場の意見をバインドしただけの事業計画に将来は感じない

「トップダウンか、ボトムアップか」は何かにつけ議論になります。 「欧米型はトップダウンで日本型はボトムアップ」とよく言われますが、この意見には、日本企業にも外資系企業にも勤めたことのある私も異論はありません。ただし、取り扱いには注意が必要で…

「正しいことを言えば理解してくれる」は間違い

「正しいことを言っているのに、皆が理解してくれない」 口に出して言わないものの、心の中でそう思っている人は多いはずです。特に技術者のように「正解のある問題」を解くことに慣れている人は、兎角、そのように思いがちです。 しかし、仕事を前に進める…

概念モデルは、具体と概念の両面から考える上で有効なツール

正解のない問題を解くには、具体と概念の両面から考える方法を身に付けなければなりません。今回は、そのためのヒントについてお話しましょう。 繰り返しになりますが、代表的な構造化のパターンにはツリー型、マトリックス型、フロー型の3つがあることをお…

「相手がなぜそんなことを言うのか」を考えなさい

議論の場には、誰しも自分なりのシナリオを持って臨むものです。 そんなとき、想定外の切り口から異なる意見を発言する人がいると、たいていの人はイラッとするのではないでしょうか。 私も、以前はそうでした。でも、今は違います。 意見の相違はシナリオの…

相手を動かすのは共感! その共感も概念化が鍵となる

多くの人が気付いているように、ビジネスの現場では、正しい意見が通るとは限りません。 それどころか、あなたの意図を汲んでもらえず、トンチンカンな反応をされることもあるのではないでしょうか。その結果、あなたの提案に相手は動いてくれず、狙った効果…